コラム

砂糖の話 黒糖 -その1

現在、黒糖はあらゆる食品の原材料として使われています。一度は口にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
黒糖の歴史は古く、今から約380余年前の江戸時代、中国より製造方法を学び、その頃から沖縄全土でもサトウキビの栽培が盛んになりました。それ以来、沖縄の代表的な作物となり、県の耕地面積の約半分に植えられるようになりました。しかし、現在はその大半が上白糖やグラニュー糖の原料(粗糖)となり、黒糖になるのはサトウキビ収穫量のわずか5~6%にしかすぎません。沖縄全土にあった数百の黒糖工場も70年代以降には減少していき、現在、黒糖を製造し県外に出荷しているのは七島(伊平屋島、粟国島、多良間島、小浜島、西表島、波照間島、与那国島)のみとなりました。各島の製法には大差はありませんが、島の土壌や天候、サトウキビの栽培方法などの違いが黒糖の味や風味にストレートに反映されています。次はその七島にて製造されている、七種類の黒糖についてのお話になります。

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