コラム

小麦粉の話 その12

小麦粉の話最終話は「世界一多い、日本の小麦粉の種類」という事についてお話します。
日本では世界のどこの国にも見られないほど多種類の小麦粉が業務用として市販されています。スーパーや食料品店などで家庭用として売られ使われているのは、全体の4%にしか過ぎず、大手製粉メーカーでは、業務用の小麦粉を数百種類も製造販売しています。では何故それだけの種類の小麦粉が必要なのでしょうか、それは、1,日本には小麦粉から作る食品の種類が多く、それに適した小麦粉が要求されてきた。2,特に、パン用粉に関しては日本人の嗜好にアレンジされた独特なものが多く生まれているため、昔からパンを食べている国でも見られない種類の多さになっている。などが理由にあげられるようです。
日清製粉の担当者も「日本人の嗜好はとてもデリケートで食品にも微妙な美味しさを求めるため食品会社は加工方法を色々工夫されておられますが、それに適した品質の小麦粉も必要となります。日本の製粉メーカーの多くは、もてる技術や設備をフルに活かし、お客様から出される複雑な要求にこまめに対応することにより、多種多様な小麦粉が作られるようになりました。」という事です。
弥生時代に小麦が輸入され始めてから小麦の食文化を始めた日本ですが、今では無くてはならない食品原材料として今後とも、ニーズに合った小麦粉が生まれていくことでしょう。

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