コラム

砂糖の話 ザラ目糖 -その6

今回は中双糖のこぼれ話をご紹介します。
お砂糖メーカーは現在も、数十社ありますが、双目糖のみしか製造していないメーカーや、逆にそれらを製造していない所もありと、様々な台所事情があるわけですが、大阪市内にある某砂糖メーカーは、上白やグラニュー糖ももちろん製造していますが、特徴のあるのが、中双糖の種である白双糖は製造していないのに、中双糖は製造し販売していることです。
大抵、白双糖を製造しているメーカーであれば、中双糖を作っているのですが、何故なんでしょうか?
メーカー担当者に聞いたところ「白双糖を製造するには、純度の高い一番糖(ファインリカー)を使用しなければいけないのですが、他社と違いグラニュー糖以外にも上白糖を原料として使っているため(他メーカーは上白糖は二番糖を使用しています)それ以上の量に余裕がないために白双糖は製造していませんが、上白糖の色価も良く、溶かしても濁り少ないので他社との差別化にもなりユーザーにも喜んでもらってます。」また、「粒子の細かい氷砂糖も製造していますので、その商品を白双糖の変わりに使って頂くという戦略もあります」という理由でした。
ただ、中双糖を製造している理由としては「あの独特なコクと味の代替のきく砂糖が無いため、市場としては、はずせないものがあるという事が主理由ですが、熱で少し色が着いた液糖が最終的にどうしても出てくるので、それを利用して製造しています」ということでした。
ただ、白双糖のように粒子の大・小を製造しているメーカーは、一社も無いのですが、いまのところ粒の大きさにメリットを感じられているユーザーや製造メーカーはいないようです。

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