コラム

砂糖の話 ザラ目糖 -その4

今回は、もう一つの双目糖である中双糖(ちゅうざらとうと呼ばれています。)のことについて、お話したいと思います。
中双糖は「黄ザラ」と呼ばれることもあります。これは、見た目の黄褐色からくる俗名であるという説や、ある砂糖メーカーの話によると、昔、砂糖が原料ではなく、製品として輸入されていた時代、色によって関税が違っていたそうで、白い砂糖は関税が高く、高級品な為わざわざ黄色に着色した「黄ザラ」というものがつくられ、輸入していたと言われています。
その呼び方は、今でも時折、耳にすることがあります。
お客様から「黄ザラ頂戴」と注文があり、「黄色した白双糖ですね」と確認すると「そうです。」と言われますし、「中双糖のことですね」と確認すると「今は中双糖と呼ぶんやなぁ」と、言われるお客様もおられます。
又、価格の話になると、通常の砂糖(上膊やグラニュー糖)に比べると、現在、色の差による関税もありませんので、さらなる品質の向上に伴い価格も上昇しましたが、黄ザラと言われるお客様は、安いというイメージがあるようで、少々驚かれる方もおられます。
安く輸入されるようにわざと黄色にしたと言う意味で、安くて当たり前と言うのが、このあたりにも残っているのでしょうか。

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